adhdの子どもの幼児期に必要なこと
ブログには何度も登場させていますが、うちの息子(30)はadhdです。
発達障害の子どもを育てることは、はっきり言ってしんどかったです。息子は言葉の理解力はあるのですが協調性が無く、なにしろ親の言うことをまったく聞いてくれない子どもでした。
当時は発達障害という言葉すらありませんでしたので、幼稚園、小学校で先生の言うことを聞かない子どもは、家庭でのしつけの問題とみられていました。
当時を振り返ってみると、息子は、やりたくないことは、「ヤダ!俺は、こっちがやりたい!」とはっきり言う子どもでしたので、譲るということが出来ず、友達とはケンカになるばかりで協調したり仲良く行動することが出来ませんでした。
子どもが下校する時間になると連日の様に担任の先生から自宅に電話がかかって来て、「今日は◯◯君と口喧嘩になって泣かせてしまったから◯◯君の家に謝罪の電話を入れてください」などと言われる事の毎日でした。
当時の口喧嘩は、泣いたもの勝ち。
反対に1人対集団でいじめられていて泣きながら反撃したのだったとしても、先に殴った方が悪いという風潮です。
そのため、連日の学校からの「親の教育責任を責める」電話と放課後の教室への呼び出しで、親の私が登校拒否したかったくらいです。
息子も辛かったと思うのですが、例えば学級崩壊で教室全体が騒がしい時に息子の声がよく通って聞こえて来たからという理由で1人だけ名前を呼ばれて「誰が騒いでるんだ!〇〇か!(みんな騒いでいると言うともっと怒られる)前に出て立っていなさい!」と代表で怒られる。
「女の子から「近寄るな!ばい菌!」と言って嫌われているのは、〇〇君の顔のニキビが気持ち悪いからだ。皮膚科に通院しなさい。」と担任からみんなの前で言われる。
他には、好きな教科の時に挙手が多く、発表が長すぎる。姿勢が悪い。貧乏ゆすりが止められない。授業中に後ろの席の子に話しかける。ずっと鉛筆や定規をいじって遊んでいる。
など、毎日毎日怒られ過ぎて、先生の話は注意はほとんど聞き流していたようです。
私ならadhdの子どもが45分もの間、着席していられたら褒めまくってしまいますが、当時は個性よりもクラス全体で静かで良いクラスかどうかを評価する時代でした。
もし、過去に遡れるとしたら、この時期の息子に “相手の気持ちを考えること” を身に付けさせていれば良かったと後悔しています。
うちの場合は、第一子がadhdの男の子です。
比較ができないから分からなかったのですが、第二子の女の子は手がかからないので驚きました。道路を歩いていて危ない時に「待って!」と言えば止まってくれるだけでも、育てやすさは天と地ほど違いました。
発達障害の子どもとそうでない子どもの子育ては全く違います。
先に言っておきますが、adhdの子育ての大変さは一生続く訳ではありません。
発達障害の子どもは、例えば今、10歳でとても手がかかるとしても、心が一生10歳のまま続くわけではありません。
発達障害の子どもは、他の子どもよりもゆっくり発達するだけで、いづれ追いつきます。そのまま成長しないわけではないのです。
そして出来ないことが多い分、他の子よりも出来ることも多いのです。それを発達の凸凹と呼んでいます。
特性を見つけてみよう
発達障害の子どもの子育てでは、親が早い時期にその子の特性を見つけて、大人になるまでに、いかに凸を伸ばすことが出来るかが肝心になります。
絵を描くことが好き、歌を歌うことが好き、乗り物が好きなど将来、社会に出る時に活かせる特性は無いか?
凸が見つかったら、もっと興味を持たせて伸ばすにはどうしたら良いか?
小学生の頃は、凸を探す大切な時期なのです。
発達障害の子どもの教育を学校に頼れないことはもうお分かりだと思います。
お子さんと1番触れ合う時間が多いのは、お母さんです。
お母さんは、お子さんが幼稚園に入った頃から他のお子さんとの違いに気が付くと思います。まずは、お子さんの行動をよく見ていてあげて下さい。
手を出さずに目をかけてあげる。簡単なようでなかなか難しいです。
子どもはあっという間に成人してしまいます。
社会人として愛する子を世に送り出すまで、お母さんには課題が山積みですよ。
(2)に続きます。