統合失調症が愛着障害の克服で改善されたケース

誰にも知られたくない病歴

こんな小さなカウンセリングルームi-koiにも統合失調症の人が数多く来談(相談者様がカウンセリングルームに来てお話しをしていくこと)されます。

統合失調症は、若者から中年期にかけての世代で発症する、100人に1人が罹ると言われている、誰にでも起こりうる可能性のある精神疾患です。

精神科で治療を受けたいが健康保険証を使ったら会社にバレてクビになってしまうのではないか?

治療していることを恋人に知られたくない。

精神疾患という言葉がマイナスのイメージを伴うからか、決して珍しい病気では無いのに、誰もが隠したがる病気でもあります。

先ずは精神科へ

おかしいなと思ったら心療内科では無く、精神科に行く。きちんとお薬を飲んで身体を休めるのが肝心です。学校や会社を休んだからと言って治るものではないので早めに投薬治療を開始した方が良いです。

心理カウンセリングにできること

では、どんな方が心理カウンセリングに来談されているのかというと、統合失調症を発症したのが5年とか10年前と比較的長く、通院を続けてお薬を飲んでも治らなかった方や、もうこれ以上お薬を飲み続けたくないと思っている方々です。

でも、私も心理カウンセリングで統合失調症が治るとは思ってはいません。

統合失調症の方のお話しを聴いてみて、幻聴や幻覚、強迫観念の原因が、親の厳しすぎる躾や虐待、ネグレクトが原因で愛着障害を持っている方なら、愛着障害を心理カウンセリングで克服することによって効果が表れます。

例えば、対人関係が上手く行かないから仕事を辞めたい、自分に自信が無いから社会に出るのが不安、受験勉強に耐えられないと悩んで統合失調症を発症した方が、どうして不安に感じているのかを愛着障害に焦点をあてて解決していくのです。

自分がどうなりたいか

統合失調症は、良くなったり悪くなったりを数年ごとに繰り返し発症する方が多いと思います。

無理に完治や寛解を目指さなくても、心理カウンセリングで自分はどこまで良くなりたいのか、何ができる様になりたいのかを、相談者様とじっくり話し合って目標を決め、一緒に考えて行きます。

先日は、愛着障害を克服することによって、統合失調症発症から10年の方が心理カウンセリング開始から4ヶ月で「自分はある人物から殺される」と言う妄想と脅迫観念が消え、お仕事に行ける様になりました。

確かに心理カウンセリングで統合失調症を治すことはできません。

でも、心が元気になって仕事や学校に行ける様になったら、心理カウンセリングも有効なのではないでしょうか。