ADHDと学校教育について思うこと

息子が小学校3年生の頃、学校の3者面談で担任から息子の「多動」について指摘されました。

当時はまだADHDと言う病名は知られていませんでした。

担任に指摘されたのが、

・授業中に後ろを向いておしゃべりをしてしまう。

・読書の時間が終わっても「もうちょっと!」と言って読み続ける。

・友達に消しゴムのカスを投げるなどの嫌がる行為をひつこく繰り返す。

・授業中にみんなが手を挙げているのに、指される前に答えを言ってしまう。

・忘れ物が非常に多い。

・休み時間が終わっても虫取りなどに夢中になっていて教室に帰って来ない。

担任からは、お友達とのコミュニケーションがうまく取れていなくて、消しゴムのカスを何度も投げられた生徒は泣いてしまったとのことで、このまま続くようなら特別支援学級に行って貰いたいとのことでした。

担任から告げられた内容は、自分の子どもの頃の症状にほぼ当てはまっていました。言い換えればその瞬間に「お母さんも息子さんも発達障害です」と宣言されたようなものです。

確かに私も小学校の頃に不登校の時期や友達との関わり方が分からない時期が有りましたが、発達障害だとは気付かなかったので、進学高校から特技を生かして美術大学に進み、大手の企業に就職することが出来ました。

もし息子が特別支援学級に入ると、進路などの将来の選択肢が狭められるように思いました。

息子は、小学生の頃には興味が有ることへの能力が突出して来ていました。学習障害は無いと思いましたので、あとは不注意や時間管理の生活習慣と友達との接し方の問題を克服できれば「普通」に学校に通えます。

友達と同じように「普通」に成長して欲しいと強く思いましたので、親のエゴかもしれませんが、発達障害のことは息子に伝えませんでした。

ブログの「ADHDを認めたくない」は、ADHDだからと言って息子の人生を諦めたくないと言う私の気持ちです。

息子も不登校、ひきこもり、うつなどが有りましたが、ADHDの症状は成長とともに緩和されて普通学級から進学高校へ進み、無事に成人し、得意な英語を活かして働いています。

ADHDのお子さんを持ったお母さんは育児も手さぐり状態だと思います。大変ですが、将来を考えれば生活習慣を身に付けて普通学級に通った方が道は拓けます。

確かに学級担任にとっては、ADHDの子どもは特別支援学級に通ってくれた方が楽かもしれません。しかしADHDは病気ではありません。障害だからといって諦めないで頑張りましょう。