愛し方がわからない人々

2021年の日本の離婚率は35%

日本の離婚率は若干減少傾向が続いていますが、愛し合った者同士が結婚しても3組に1組は離婚する時代になりました。結婚率が大幅に下落している日本。そんな中で結婚できる人は勝ち組といわれていますが、結婚しても性格が合わなければ離婚する。もはや世間体が悪いからと我慢して婚姻生活を続ける時代ではなくなりました。

カーリングペアレント

子どもは大事に育てすぎると我慢することを学習しません。親が子どもの将来を心配するあまり、失敗しない様に、苦労しない様にと、先回りして道筋を整え続けると、結婚後の夫婦問題など親が入り込めない問題が起きた時に乗り越える方法がわからない大人になります。

小学生から進学塾に行かせたり、大学のオープンキャンパスに同行したり、成人式の会場に同行したり、親同士が参加する婚活パーティがあったり、カーリングペアレントはどこまでも子どもの人生に先回りし続けます。

悪いことに、カーリングペアレントは自分たちがやっていることは子どもの将来のために良いことだと思い込んでいます。しかしそれは、親の支配下に子どもを置いておきたい親のエゴなのではないでしょうか。

親元を離れて行こうとする成人した子に対しても心配することを止めず、結婚資金援助の名目で新婚生活にまで口を出してきます。

カーリングペアレントに育てられた子どもは、親に反抗することを知らないので、仮に親が結婚相手に不満を言ってきた場合、親に逆らってまで結婚生活を続けようという気力がありません。

愛着障害

夫婦共働きでなければ「夢のマイホーム」は、夢のまた夢になってしまった今の日本。全体の9割の子どもが保育園か幼稚園に通ってから小学校に入学しています。保育園に通うというのはそれだけ子どもがお母さんと一緒に過ごせる時間が短いということです。

保育所に行き始めの1ヶ月くらいは、母親から離れるのが嫌で、泣いて抵抗する子どもが普通ですが、半年たっても1年経っても行きたくないと泣くようなら、幼児期(1歳半くらいまで)の愛着形成期がうまくいっていない可能性があります。

母親からあふれるほどの愛情を受けて育った子どもは愛の温かさを知っているので、愛を分け与える喜びを知っています。

しかし、幼児期に母親からの愛情が足りなかった子どもは大人になっても母からの愛情を求め続け、結婚相手に愛を与えることをしないで求めるばかりになってしまうのです。

愛着形成期に母子の間で育めなかった愛着は愛着障害として心に傷を残し、生涯にわたってその子を生きづらくします。

愛着とは

赤ちゃんの頃にどんなに夜泣きが酷くても「どうしたの?なんで泣くの?」と話しかけながら泣きやむまでずっと抱っこしてくれる。

子どもの頃に転んで怪我をしたら「もう痛くないよ」と言って手当をしてくれる。

友達とケンカをして泣いていたら「どうしたの?何かあったの?」と泣いている理由を聞いてくれる。

泣いたら心配してそばに来てくれるのがお母さんでした。

親のもとを巣立つとき「あなたならきっと上手くやれるから頑張りなさい」と背中をそっとおしてくれる。

愛着が定着して安定している人は、もし本当に困難な状況になったら親が助けてくれるという確信を持っているからこそ、失敗を恐れず思い切って様々なことに挑戦できます。

愛着が安定している人は、異性に対する愛情面では、自分は愛される価値ある人間だと理解した上で、自信を持って愛情を表現することができます。

相手を信じられないのは自分に自信がないから

愛着が安定している人は、遠距離恋愛だとしても自分の気持ちが揺らぐことはないので、恋人も同じ気持ちでいるだろうと考えます。自分のことを大切に思える人は恋人のことも大切にできるのです。自分に自信がなくて、「私なんか愛される価値が無い」や、反対に支配欲が強く「私だけを見てくれなきゃ嫌」と思っていれば、離れている間、恋人が浮気するのではないかと疑心暗鬼になってしまいます。

依存症という病気が示すように、「もっと愛されたい、もっと大切にされたい病」の人が急増しています。

依存症は、幼児期の愛着が安定していない人がなりやすい病です。

両親が共働きなどで幼児期に親からの愛情をしっかり受け取れなかった。成長の過程で親にあまり構って貰えず、寂しい思いをして過ごした。親の愛情が極端に他の兄弟に偏っていたなど、理由は様々かも知れません。

時代のせいだといってしまえばそれまでですが、母と子どもの関わりが希薄になった今、人を心から愛することがわからない人々が増えたのは事実です。