男性は変わらないことに安心する

男性と女性を比較したときに、思考に柔軟性があるのは女性です。女性は常に変化を求めるので、服装の流行に敏感で、例えばひざ上10センチのミニスカートが流行った翌年に、くるぶしに届くほど長いロングスカートが流行ったとしても流行の波に乗って難なくロングスカートを穿きこなすことができます。

反対に男性は、ひとたび新調したスーツが似合うと周囲から評判が良かったとすると、10年20年と、ずっとそのブランドのスーツを定番の服として購入し続けます。対応してくれた店員さんの対応が良かった時や、その店員さんに見立てて貰った服がセンスが良いと言われたからという理由で店員さんの人柄が気に入ってリピーターになることもあります。

女性は洋服を1つのブランドだけに決める人は少なく、インスタグラムやショウウィンドウで見て一目ぼれしたからなどの理由で購入したりします。仕事や旅行など、シーンとシーズンごとに服装を変えるので持っている服の数は女性の方が多くなります。

大抵の女性は、服を持ちすぎてクローゼットに入りきらなくなっても新しい服を次々に購入し、「明日着ていく服が無い!」と嘆きますが、男性は数着の服を流行を気にせずに擦り切れて着れなくなるまで着倒します。

男性は、変わらないことに安心感を覚えるので、同じブランドの服を着て、仕事帰りに立ち寄れるなじみの酒屋さんを見つけて、同じ銘柄のお酒を注文して、「はい、いつものですね!」と、同じ店員さんに言われることを大変好みます。

男性は気に入った空間を見つけると寛げるので、隠れ家的なお店や自分だけの秘密基地を好む傾向もあります。秘密基地には恐らく、子どものころから好きだったフィギアコレクションが置いてあることでしょう。

中高年の男性の中には、そろそろ最新の携帯電話に買い替えたいが、1度ガラケーで慣れてしまったのでスマートフォンに買い替えられないと嘆く人がいます。これは男性が時代の変化に対する順応性が無いことを意味しています。

反対に20代の男性の中には、iPhoneの新製品が出る日に徹夜で並んで誰よりも早く手に入れたり、携帯電話は常に最新機種を持つのがステータスになっている人もいます。20代の男性はとても流行に敏感で、流行りの服を着て、最新のSNSやアプリを使いこなし、時代をリードしています。

しかし、次々に新しいものに手を出す20代の男性は女性からチャラいと言われがちです。最新のデジタル機器を使いこなし、自宅でパソコンを使って趣味を楽しんだり、仕事をしたりすることは悪いことではありません。

若くして事業を起こすと中高年の男性からは「最近の若者は仕事を直ぐに辞めるので根性が無い」とか言われることがあります。昔は終身雇用制が当たり前でしたので、定年まで会社に残れれば退職金が貰えて安泰だと言われていましたが、今は時代が違います。

特に男性に多いのが、時代の変化に付いて行けず、人の話に耳を貸さず、問題を抱えても誰にも相談せず、かたくなに昔からの考え方を変えない人です。歳を重ねるごとに話し相手が少なくなり、孤独な生涯を送らなければならないのは、社会が悪いと言い始めたら「老人性うつ」かも知れません。

男性は、変わらないことに安心するので特に「老人性うつ」になりやすいのです。「老人性うつ」を防ぐには、時代の変化に柔軟に対応できる頭を持つこと、退職後は自宅に引きこもらずに社会との関わりを持つこと、毎日誰かと会話をすることがお勧めです。